中間ストーリー33
〜凍える北国〜
 (3/3)


〜WPS中央司令部〜


ヨシキ「やはり、ルドアはこの世界に移動しているようだ。」


ディレイル「本当か?」


モニターで光る球の世界を参照中。
光る球の世界にいることはいいが、ルドアとエリスの詳しい居場所も分かった。


ヨシキ「ルドア達だけじゃない、レイドの反応もある。
     きっとこの世界のお宝を狙ってまた世界の住民に危害を加えかねないだろうな…」


レニウス(レイド…WPSを辞めてからというもの、お宝を手に入れる為なら手段を選ばない…
      しかし、辞める前のアイツはそんなんじゃなかった…どうしてアイツは…)


ヨシキ「しかし、前の世界と違うのは、例の闇の剣士がいないということだ」


ライ「ゼドルが居ないですって…?」


ヨシキ「とりあえず、南方司令部にも連絡を入れてみよう」


〜その頃、WPS南方司令部〜


ピピピピピ...


突如、モニターが鳴り出した。
中央司令部からの通信みたいだ。

その場にいるイーグルアイは受信のためのボタンを押した。


ピッ


イーグルアイ「こちら南方司令部のイーグルアイだ。」


ヨシキ(モニター)「こちら中央司令部ヨシキ。実は尋ねたいことがあるのだが」


イーグルアイ「何だ?」


ヨシキ「闇の剣士ゼドル。この名前に見覚えはないか?」


剣鱗「!!」


イーグルアイ「いや…そいつがどうかしたのか?」


ヨシキ「彼も仲間1人連れて色々な世界を周っているようなのだ。
     俺たちが捜査している世界にも姿を現していたのだが、今回は姿を現さないのだ。」


イーグルアイ「写真はあるか?」


ヨシキ「今ゼドルとその連れであるロベルトの写真を送る。」


するとモニターにゼドルとロベルトの正面写真が映った。


剣鱗(本当に・・・これがゼドルとロバートなのか・・・?)


イーグルアイ「こいつらか…、わかった。もし見かけるようなことがあったら連絡する。」


ヨシキ「ああ、よろしく頼む。それと…」


イーグルアイ「どうした?」


ヨシキ「久しぶりだな…お前。」


モニターの先に映るヨシキが見つめていた相手は剣鱗だった。


剣鱗「ヨシキ、もしこの世界混雑が終われば、お前とは話したいことが沢山あるんだ。
     どうか、俺たちと共に前向きに頑張って行こう。」


ヨシキ「ああ…楽しみにしてる。」


ピッ


ホトケ丸はこっそりオルフに聞いた。


ホトケ丸「なぁ、剣鱗の出身世界ってどこなんだ?
       アンタあいつと付き合い長いんだろ?何か知らないのか?」


オルフ「そうですね・・・、彼は2008年ごろ、突如としてWPSに現れたのです・・・。」


ホトケ丸「西暦で表すのか?随分と意味深げだなw」


オルフ「ですが、私が知っているのはここまでです・・・。
      これ以上のことは、いずれ分かることでしょう。」


〜一方、光る球の世界では…〜


居室で夕食を食べ終え、ゆっくりと寛ぐ浩二とジャック。
しかし、やけに外が騒がしかった。


浩二:一体何の騒ぎ…?


ジャック:分からない…一旦ロビーに行ってみよう!


二人は居室を後にし、ロビーを訪ねた。


浩二:すみませーん。外で一体何かあったんですか?


店主:大変よ!先ほど外で建物を破壊する輩が二人現れたの!


浩二:何だって!?


ジャック:まさか…WRAC!?


店主:…とにかく、ここは危険だわ。
   あの二人組はあなた達に任せていいかしら。
   私は避難場所に行って、怪我人がいたら手当てをしてくるから。


浩二:店主さん、医術の心得があるの?


店主:ええ・・・、こう見えて私、以前は病院の医師をしていたの。


浩二:え?そしたらどうして辞めちゃったの?


店主:…今は時間がないわ。とにかく、住民の安全が先決。
    あの二人組を追い払うの、お願いできる?


ジャック:わかりました


浩二:わかったよ


そして二人は宿屋を駆け出して行った・・・。
その場に残ったのは店主ともう一人の店員だけ。


店員:急ぎましょう幸江さん、もしかしたら怪我人がもう既に出ているかもしれません


幸江と呼ばれた店主:そうね…でないと取り返しのつかないことになってしまうものね


幸江…、IKYSTHEHOMEPAGEの『CRAZY CRUSHERS』に登場した女性…。
しかし、今回の戦いに彼女が関わることは恐らくないだろう。
つまり彼女の出番はこれっきり…そういうことだ。


〜〜


一方、列車でこの街に到着した警官二人は…


五十朗:ここが到着先か…


二人が街に着き、異変に気が付いたのはその瞬間だった。


由美:五十朗、おかしいよ…。一番手前の建物が破壊されてる!


彼女の言うとおり、二人から見て一番手前にある建物は破壊されていた。
他にも電気がついている建物は殆どなかった…。




浩二達のいるあの宿屋を除いて…。



五十朗:遺体は1つも見当たらない…どうやら住民避難はしているみたいだな…


由美:貨物列車が奪われた時点でこの街に連絡がついてたってことか。


五十朗:それだけが救いだな。とにかく、近くに奴等がいるかもしれん。急ごう!


二人は駆け出した。
この街のどこかにWRACの幹部がいることは想定できたようだ。




♪Suspense (2)
Mike Meekins
Nintendo DS
Phoenix Wright: Ace Attorney」より
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