中間ストーリー37
〜思い出す記憶〜
 (3/3)




ジャック:ヴァックのことになると、失った仲間を思い出す・・・。



一同はディレイルとバルキスを先頭に雪道を歩いて進みながら話を始める。



浩二:ジャック・・・。



ジャック:あの時の俺の決断は正しかったのだろうか・・・。



ジャックは腹の奥から声を搾り出すようにして悔やんでいた。



正男:確かに、"あいつ"は優秀だったし、大切な俺たちの仲間だった。



浩二:それなのに、ヴァックの呪いで殺されちゃって・・・。








〜〜


それは、今よりもずっと昔の破壊阻止軍での出来事だった。


〜一昔前〜



兵士1:・・どうかしたのですか?


正男:・・・あ・・。


ついボーっと突っ立っていた正男は兵士に呼びかけられた。
ここは・・・ライトテフォールのモニター室だった。


兵士1:それにしても、いよいよですね・・・ジェラードとの対決まで


正男:他の奴らはどうしてるんだ?


兵士1:ザトシさんは準備中ですね。ξさんは準備中。源剛さんは準備中。ジャックさんは準備中。


正男:もういいわw


???:正男さーん、準備できましたよー。


正男:おうジャック、他の奴はまだ準備できてないようだが。


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正男達は阻止軍の仲間数人や兵士達と共にWRACの本拠地、ダークテフォールへと戦いを挑んだのだ。
やがて正男達は最上階へと辿り着き、ジェラードと対面する。



正男:遂にこのときがきたか・・・
    今度こそ改心させてやる!!進!!



進とは正男の親友の名だ。まさに今目の前にいるジェラードこそがかつて進と呼ばれていた存在。
しかし、ある事件をきっかけに進は悪へと寝返り殺戮組織の最高権力者にまでなっていまったのだ。



ジェラード:ならばこの力を・・・


正男:何する気だ・・・



ジェラード:俺の闇の力・・・覚醒!!



正男:くっ・・・



ジェラード:俺が覚醒したから絶対お前は負ける!



正男:・・・今度こそ進をもとの状態に戻してやる!



ジェラード:ムリだなww



正男:なんだと・・・



ジェラード:これ以上貴様に言う筋合いはない!勝負だ!



正男:望むところだ!



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そして・・・






激しい戦いの末・・・






正男は炎の力と情熱の力でジェラードを押し付け






徐々にジェラードの劣勢へと導いていったのだ・・・






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正男:ジェラード・・・いや進・・・正義というものを教えてやるぜ!
   ファイナル・プロミネンス・ディオン!!
   炎の獣よ・・・現れろ!!



ジェラード:そんな技を持っていたのか・・・ならばこちらも・・・
      シン・ストロンスト・ナイトメア!!



炎に満ちた獣と半端無い大きさの闇波動。
双方の攻撃がぶつかり合った。


炎と闇の攻撃・・・最初は闇のほうが有利だったが、魔力の使いすぎか闇が劣勢になってきた。


ジェラード:何・・・俺の闇が・・・敗れるなんて・・・


正男:殺戮とかするやつはな・・・最終的には敗れるんだ!


バギン
遂に闇波動は消えた。


正男:行け!


ジェラード:クソ・・・グァァァァァ(倒


正男:進!!


正男は親友の名を呼んだ後、彼の下へと駆け込みその場にしゃがんだ。




それからしばらくして...


ジャック:正男さん!!


正男:ヲ・・・ジャックか・・・ジェラードをあとは改心させるだけだ。


ジャック:凄いですね・・・


???:こんな状態か・・・もう助からんなww


正男:進に何をする!


???:見ておけww


???は剣を取り出し咄嗟に振り下ろした。
正男はハッと気付き咄嗟にそれを止めようとした。



正男:止めろォォォーーーー!!



が、既に遅く・・・。






ガスッ・・・






???は持っている剣でジェラードを無惨に刺した


正男:グ・・・


ジャック:なんてことを・・・


正男:貴様は誰だ!


???:俺か・・・?
    教えてやろう・・・俺の名は・・・ヴァックだw


正男:絶対・・・許さない!!


ヴァック:その体でいえるのかww


正男:スマナイジャック・・・俺はさっきのジェラードとの戦いの疲れが・・・


ジャック:分かりました正男さん。ヴァック!勝負だ!
      貴様が何を企んでいるのか分からないが絶対倒してやる!!


ヴァック:よく言えるなwまだ戦ってないのになw


ジャック:・・・


ヴァック:さてお前の力を見せてもらおう!


ジャック:来い!!


しかし、ヴァックはジェラードを殺したとだけあって、流石にジェラードともケタ違いの強さだった・・・。




〜ダークテフォール・2F〜


ザトシ:ξ、ラムス、俊寛、早く正男のところへ!


ダークテフォール2階で他の阻止軍の仲間は、大量に現れたWRAC機械兵と戦っていた。
ヴァックが現れてからの状況は圧倒的に阻止軍が劣勢だった・・・。


この時戦っていたのはザトシ、ξ、俊寛、そしてラムスの4人である。


先ほどジャックが言っていた失った仲間というのはラムス・・・彼の事だ。
彼はこの後人生に幕を下ろすことになる。


俊寛:ああ・・・分かっている。


ラムス:早く!





ザトシ、ξ、俊寛、そしてラムスの4人は正男達のもとへと合流。
しかしそれでも状況は変わらず最終的には全員でダークテフォールを脱出することになった。
その為に彼らはここに来るために乗ってきた3台の飛行艇のところへと向かった。



しかし・・・



俊寛:おい・・・


正男:どうした・・・


俊寛を先頭に阻止軍のメンバーが走り、ようやく飛行艇へ辿り着いたのだが
明らかに希望の光が失われていた・・・。



俊寛:兵士が・・・いない


ラムス:飛行艇は3機あったはずだ正男とザトシ、ξは1号機、ジャックと俊寛さんは2号機、俺は・・・3号機を見る!


正男:分かった。一応武器を構えておけ・・・誰かがいるかもしれんぞ・・・


4人:分かった。


そして手分けして3台の飛行艇を見ていくのだが
1号機は兵士の屍ばかり。2号機内も血塗れ・・・どうやらWRACに殺されてしまったようだ。


そして・・・


〜3号機〜


ラムス:兵士!大丈夫か!


兵士1:ここに・・・誰・・・かが……います。(逝


ラムス:なんだと?


???:来たかww


ラムス:・・・ヴァック!!


ヴァック:シン・ダークネス・ナイトメア!!


ラムス:ぐっ・・・ファイナル・ディオ・ストーム・ショット!!!


ヴァック:おっ


ラムス:今だ!牙王神風弾!!!


ヴァックは飛行艇の外に追い出された。


ラムス:ハァ・・・ハァ・・・


正男:大丈夫か!


ラムス:まだだぁ!フィンゴウ・ストーム・アタック!!!


ヴァック:wwシン・ナイトメア・シールド!!


ラムスの攻撃は、ヴァックのシールドにより跳ね返され

ラムスの技は、ラムスに向かって飛んできた!


ラムス:糞・・・


ザトシ:ラムス!今助ける!


ラムス:ウオオオオオオオオオオオオオ!!
    ジェムオウ・ディガント・ストーム!!!


ヴァック:うお・・


ラムス:どれでも良い!正男とザトシ!近くにある飛行艇に乗れ!


阻止軍メンバーは殺された兵士以外は全員無事に飛行艇に乗り発信させることができた。
そして飛行艇3機は空へ飛び立った・・・。



そして阻止軍本拠地のライトフォートへと辿り着く。

失ったものはあるものの、何とか正男達は無事に戻れたことを祝った。





ラムスは仆れた



正男:どうした!ラムス!



ラムス:ウオ・・・ウギャァァァ・・・



ラムスはヴァックに何回も攻撃され それが呪いと化し、今、ラムスを襲ったのである。



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そして・・・


ライトフォート病室にてラムスが寝込んでいた。
その周りには正男や浩二に続いて阻止軍のメンバーが集まっていた。
どの人も儚げな目をしていた。


ラムス:僕が・・・死ん・・・でも・・・彼方達で・・・
      この・・・世界を・・・守って・・・下・・・さ・・・・・い……・・


この言葉を最後に 阻止軍の勇士ラムスは 息をひきとった。


軍医:・・・臨終です。


一同:・・・


正男:ラムスが最後に言った言葉は分かるな・・・


一同:ああ・・・


正男:悲しんではいられない・・・絶対、W.R.A.Cを倒すぞ!


一同:ああ!


それが、破壊阻止軍の絆がより一層深まった瞬間だった。


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と、ここまでが回想である。


〜そして現在〜


ジャック:俺があの時ラムスと一緒に3号機を見に行っていれば、あいつは死なずに済んだのかな・・・


正男:ジェラード…、いや、進のやつも…
    一体最期には何を想って死んだんだろう…。


クリス:あの時に失ったものは沢山あるよね・・・。



ラムスの仇を取ろう、と円陣を組まんばかりに阻止軍のメンバーたちはお互いに頷きあった。
それが、敵討ちの決意、なのだろう。



バルキス:なるほど・・・以前そんなことがあったのか・・・
       そのラムスという奴も気の毒だったな、彼はきっと誰よりも仲間を大切にしていただろうに・・・。


澳門:分かるのか?ラムスの気持ちが。


バルキス:俺はラムス本人じゃないし、確定は出来ないが今の話を聞く限りだと、どうもそんな気がするんだ。


と、ディレイルと共に先頭を歩いているバルキスが首を貸さないまま話に割り込む。
そんな時、ディレイルは立ち止まり・・・



ディレイル:付いたぞ。



その言葉に食いつくようにバルキスや阻止軍のメンバーたちは前方を見る。
そこにあったのは、梯子の付いた、まるで井戸のように丸い、地下室への入口だった。



正男:ここが奴らのアジト・・・


浩二:ここに、いるんだね・・・ヴァックが・・・。


クリス:仲間を死なせた最大の敵が・・・


ザトシ:ラムス、見てるか・・・?俺たちはついにWRACと最後の戦いに挑むんだ。


バルキス:仲間の仇・・・か・・・。


澳門:ラムスは俺たちの大切な仲間だ、例え死んだとしても、絆が消える分けじゃない・・・
     いつまで経っても、例え何があっても、俺たちは仲間なんだ。


阻止軍のメンバーたちは、改めて決意するように目を食いしばっていた。
長年、この時を待ち続けたように、彼らは前へ進み、進み、進んでいく。




正男:行くぞ・・・最後の戦いに・・・。




正男達は順番に、その梯子を降りて行った・・・。


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あの時の戦いで、かつて阻止軍の仲間だったラムスはヴァックによって殺されてしまった。
そして今回の戦いで、ついに仇をうつ時がやってきたのである。

果たして正男達はラムスの仇を打つことができるのだろうか・・・。
全ては、この地下での戦いで決まる。


♪Grid Seeker(Sad Arrange ver.)
タイトー『グリッドシーカー』より
from オリジナル

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