中間ストーリー27
〜偽りの信憑性〜
 (3/3)


〜その頃、正男達は〜


イーグルアイ「とうとう行き場を失ってしまったな」


ホトケ丸「ああ」


ニュクスを撃退し、アナザージェネストメンバーと別れた正男達三人。
現在は何もすることがなく、修羅場の地球防衛軍の基地へと戻ろうとしていた。

ちなみにイーグルアイの述べている『行き場を失った』。
これはニュクスを敵に回したことで北方司令の支部に戻れなくなってしまったのだ。


イーグルアイ「おい、これからどうする?」


正男「とりあえず、ルドアの捜索はライ達に任せてあるし。
    何でもいいからこの世界独自の物事を探ろう。」


ホトケ丸「で、どこに行けばいいんや?」


正男「分からんが。今この近くで十八覇者が暴れまわっている可能性がある。
     情報集めも兼ねて人がいる所にでも行ってみるか?」


正男は前方に指を指しながら言った。
その矛先を見ると廃墟された小屋があったので一旦休憩することにした。


正男「あそこの小屋に非難した人がいるかもしれない。
    とりあえず話を聞きにいくぞ」


正男達は出入り口を開き、小屋の中へと入った。
正男が掌の上に火の玉を浮かせ、それを明かりとして小屋の中を照らす。
そして正男達3人は同時に小屋の中の気配を探った。


ホトケ丸「って、こんなボロイ小屋に人がいるわけがないやろ!
      ったく、中央司令部の狗のくせにわけのわからんこと言いやがって」


ホトケ丸は腹立たしさに拳で一発正男の頭を殴った。


正男「いってぇなぶっさん!(仏さん)
    それとこれとは話が別だろ!?」


ホトケ丸「何"おっさん"と"ほとけさん"を混ぜ合わせたようなあだ名を作ってんだ


と、その時・・・


???「はぁ・・・」


3人「!!」


3人は咄嗟に小屋の影へと身を潜めた。
慌てていたのか、正男は明かりをつけたままだ。


ホトケ丸「おい!ランプ付けたまんまじゃねーか!とっとと消せ!!」


正男「あ・いけね・・・」


正男は明かりを消した。


その後、小屋の中に足音が漂った。
その気配はこちらに気付いていないようだが
徐々にその足音がこちらへと近づいてくる・・・。

3人は身を潜めながら、そのまま気配がくるのをじっと待った。

最低でも敵か味方を判別する必要がある。


3人は互いに頷きあい、正男は雷剣を構えた。


正男「誰だ!!」


正男は瞬時に立ち上がり、目を食いしばった。


???「ん!!」


暗いので形しか見えないが、正男と同じ形の帽子を被っている。
それにこの声、聞き覚えが・・・。


正男は雷剣を光らせ、その光かざしにその影を照らした。


正男「闇男兄さん・・・? いや、啓鬼郎か?」


そこに立っていたのは闇男の姿をした男だった。


闇男?「正男か・・・お前にはいろいろと迷惑をかけたみたいだな・・・」


正男「闇男兄さんだ。」


正男は安堵の息を漏らし、影に隠れている二人に合図を出した。


〜〜


再び明かりをつけ、正男、イーグルアイ、ホトケ丸、そして闇男4人で円形となりその場に座る。


正男「でも、どうしたってんだ?
    闇男兄さんは確かまた啓鬼郎に体を乗っ取られたと聞いてたが・・・
    いやそれ以前にどうしてこんな所にいるんだ?」


闇男「実は、啓鬼郎の奴が裏切ったガウスに復讐を加えるといってShadow Armyの本拠地に行ったんだが
     奴と同じ実力を持つ敵が二人以上いるという事実を俺が伝えたら動揺してその隙に再び体を乗っ取ったんだ。
     その後、啓鬼郎と戦い疲れた俺は暫く人気(ひとけ)のない所へ行こうと思って今に至る。」


正男「事実を伝えるって、一体どうやって・・・?」


闇男「運が良かったのかどうかは知らないが、体の所有権を巡って戦って俺が負けたとき
    啓鬼郎はなぜか俺にトドメをささなかったんだ。もしかしたら俺がもう何も出来ないと思い込んでたんだろうな」


正男「何て悪運の強さだ・・・


闇男「何か言ったか?」


正男「いやいや何も言って無いぞ」


正男は慌てて取り押さえるように言った。


闇男「ところで、その二人は仲間か?」


正男「まあ・・・な。
    こいつはぶっさん...」


ホトケ丸「ホトケ丸だ!


イーグルアイ「そして自分がイーグルアイだ。よろしくな」


正男は首を2人に向け、言った。


正男「んで、闇男だ。実は俺の兄で...」


闇男「啓鬼郎だ!


3人「!?」


突如凶暴な声がした。
3人は一瞬ノリで言ったのかと思っていたがその直後、すぐに啓鬼郎だと分かった。


正男「また啓鬼郎か・・・! 闇男兄さん!」


闇男「啓鬼郎・・・お前はもう出てくるな・・・
     なぜ約束を守らない!!」


啓鬼郎の声「はぁ?んなもん知らねーな
         誰がそんなこと約束した?w」


闇男「貴様・・・」


啓鬼郎「往生際が悪いぞw















      俺が約束したのは"貴様に力を貸すこと"の筈だ。
      それを拒絶するとは、約束を破ろうとしているのはお前のほうではないかw






闇男「啓鬼郎・・・お前・・・。」


啓鬼郎「ここまできて俺を信用しないというのか。
      まあそれもよかろうw」


啓鬼郎は静かに語る。


啓鬼郎「だがこれだけは言っておく。俺にとって人間が苦しむ姿を見るのは快感なことだ
      だがな、人間を騙したり、約束を破ったり。そんな仕様も無いことはしない主義だ。
      そんなくだらないことをしたら手ごたえが逃げてつまらなくなってしまうからな。
      つまり嘘は絶対につかない…俺に嘘など、必要ないのだw


嘘は必要ない…
これは意外な言葉だった。

一般的に嘘をつくということ自体悪いことだと思われがちだが
よく考えてみると人を守るためのやさしい嘘も存在する。
そう思えば嘘をつくから皆悪いわけではない。
だが、逆もそうだ。嘘をつかないから悪い奴ではないとは限らないのだ。

しかし啓鬼郎の場合はどうなのだろう。
彼の言葉をよく解釈してみると彼らしい発言とも思える。

「そんなくだらないことをしたら手ごたえが逃げてつまらなくなってしまう」と言っていることから
恐らくこれは、相手を騙さなくても絶対に勝てる自信があるということなのだろう。


啓鬼郎「今の言葉を信じるか信じないかは、お前次第だ。


闇男「・・・ハッハッハ!」


闇男は笑った後、右の手の平で両目を覆った。


闇男「そういうことかw まんまと騙されたなw」


------------------------------------------------------------------------------------


一方、その頃・・・
Vロッドの二軍7soul、つまりファレオ達の仲間とも言える幹部がこの近くに来ていた。
その理由は…。


大地の斧を持った男「我々に歯向かうのは死ぬことよりも困難なことだ」


???「だったらお前を楽にしてやるさ、土影w
   もちろん俺らに歯向かうことも困難だから後者のほうになるがな!!」


土影よ呼ばれるshadow army四天王の一人。
それに対するのは緑のキャット帽子を前後逆に被り
武器は闇の銃を持っている。


土影「だったら見せてもらおうか、貴様の本気を」


???「俺を舐めるんじゃないぞ」


???は銃で無数の闇の球乱射した。


土影「乱射かよw 避けられないとでも思っているのか?」


???「発射されてるのは同じものだと思うなよ?」


実は連射されている球の中には追尾型も交じり入っていたのだ。
土影はそれに気付かずまともに食らってしまい・・・


土影「ぐはっ!! 予想以上にやるな貴様・・・一体何者だ?」


???「おっと、初対面どころか、ストーリーには初登場だったな。俺の名はバズ。
    SMEの長編に登場する予定だったのに閉鎖して登場する前に終わったVロッド二軍のバズだ!


---------------------------------------------------------------------------------------


風の槍を持った男「その程度かw それなりに実力はあるようだが、所詮は二軍
             このshadow army四天王のリーダー、風王様に敵うわけが無いw


???「チッ、思ったよりやるな…だが、これが俺の本気だと思うなよw …覚醒だ!!


その男が覚醒を示した瞬間、目が赤く光り、背丈も高くなった。
そして武器もヌンチャクの先端に刃物が付いたような武器に取替え
覚醒を終えたダースィンという男がそこに立っていた。


ダースィン「なんだか・・・みwなwぎwってwきwたwwwwww」


風王「覚醒・・・かw
     そんなことをして貴様ごときにこの俺がやられるとでも?」


ダースィン「やられるさ!
        マッドプロテスクウィッド!!


風王「それで勝ったつもりか?
    ソニック・スピニング・ランス!!」」


風王の槍が高速回転し、凄まじい速さでダースィンの技を弾き飛ばし
更にはダースィン本人にもl襲い掛かる。


ダースィン「ぐ・・・そんなバカな・・・」


風王「覚醒しても実力が劣っていては俺には及ばんよ」


???「風王様!」


風王「遅かったな、炎影に水影」


炎影(???)「もう仕留めたんですか」


水影「私たちが駆けつけたのは殆ど意味が無かったって事ね」


???「貴様が四天王とやらのトップか、俺の部下を随分と可愛がってくれたようだな」


ダースィン「ボス!」


ダースィンがボスと呼んだ男。
Vロッド総帥を務める、通称θ"シータ"。


風王「総帥が来たか。ここはひとまずお預けだな
    お前等、撤退だ!!」


風王が指示を出すと炎影と水影も「なぜ」という顔をしながらもそれに続く。


θ(???)「さっそく逃げたか。まあそれが賢い判断だなw」


-------------------------------------------------------------------------


バズ「さあ、トドメだ。」


バズがトドメをさそうと銃を土影に向ける。
がしかし・・・


???「ソニック・スピニング・ランス!!


バズ「おっと(避
    仲間がピンチになった途端割り込むとは卑怯な・・・」


風王(???)「我々は一時撤退をするのみ・・・行くぞ土影」


土影はゆっくりと立ち上がる。


土影「・・・次に合った時には容赦はしない・・・」


そういって土影は3人に続き去っていった・・・。


♪Logic & Trick
Nintendo DS「Phoenix Wright: Ace Attorney」より
from VGMusic

inserted by FC2 system