エンディング
〜混ざり合った世界〜
ルドア「ククククク・・・w 流石は全ての世界での力を吸収した融合体・・・
予想以上の強さだな。だがそれは今となっては既に私も同じこと・・・実に愉快だw
さあ、戦いを続けるぞ!同志よっ!!」
その時だった・・・
お互いに臨戦態勢となっている正男とルドアの狭間に異次元ゲートが現れ
そこから金髪の男が姿を現した。
しかし、その表情はやけに汗ばんでおり様子がおかしかった。
通常ならこれだけの圧倒的な力を持った敵を目の前にすれば焦るのは当然のことだが
"彼"でさえそのような表情になっていることで改めて事態の重大さを認識させられる。
正男「ライ・・・?」
ライ「正直、油断していました・・・
WPS全司令部に総攻撃を仕掛けた時点で、大時空軍本拠地は手薄になると、ですが・・・」
ライが油断などという彼らしくもない一言をあげた後
異次元ゲートから巨大な隕石を出現させた!
ライ「貴方ももう終わりです、ルドア」
ルドア「バカめ・・・私がレギュラーの力をも取り込んだと知ってまだ足掻くか・・・」
今度はルドア側から巨大な暗黒球が出現。
その暗黒球はライの隕石を一瞬で砂の如く崩れ落とした。
ライ「しまった・・・エターナル・エクスクルージョン!!」
ライは無属性魔法で砂になった隕石を消滅させた。
この砂を被ったところで直接的なダメージはないが、これだけ大量の砂を全て自分に浴びれば
流石に埋まって身動きが取れない・・・いや、ライ程の実力者ならどちらにせよこの大量の砂を消滅させたり吹き飛ばしたりは可能だろうが
その間、隙ができてしまうのでどちらにせよ早めに砂を弾き飛ばすに超したことはないのだ。
ルドア「どうやら、全ての世界での力を吸収した私と戦っている貴様らは今、どういう状況か分かっていないようだな」
ライ「"正男界の戦士全てを同時に敵に回している"・・・。
それと同じ状態だと、貴方は言いたいのですね。」
ルドア「いい線行ってるが、惜しいな。たった今も言ったが
私は既にレギュラーの力そのものすら吸収している。しかも・・・
先程、大時空軍の総攻撃によって正男界の戦士たちは全員死んだ。」
正男「なっ・・・!」
ルドア「さあ、どうする?
時空の覇者の力も、増してや味方の戦士も持たぬお前たちに私を倒す方法などないぞ
正男界の戦士たちを守れず死なせた、お前たちの負けだ!
スーパー正男の存在ごと消え去るがいいっ!!」
正男「クソ!やはり、守りも兼ねて正男界の戦士たちとの和睦に向かうべきだったんだ…!」
正男が絶句したその瞬間、世界が揺らぎ始めた。
ルドアからとてつもないオーラがあふれ出て、それが時空を歪ませたのか
あちこちで異次元ゲートが無造作に現れては消え、そして激しい揺れも生じてきた。
──これはまさか、正男界全体の歪みか?
最初には時空の覇者の誕生を防げとマスターには言われたのだが・・・
くそ!時空の覇者って一体何なんだよっ!!
結局、今のルドアのことを指してただけなのか?───
ライ「いいや、そんなはずはない・・・」
ライは正男の考えを見透かしたかのように声をあげた。
ライ「正男。この歪みを逆に利用するのです。そうすれば貴方たちレギュラーは身体が元に戻り、世界混雑は終わります。」
ザトシ「本当か!」
ライ「ルドアは私たちで何とかしましょう。
貴方たちレギュラーは異次元ゲートからこの世界から脱出してください。この大迷宮となった世界の維持は時間の問題。
これは私の憶測ですが、全ての世界での力を吸収している貴方たちがこの世界を出れば
融合したものは全て分裂し、全て元通りになるはずです。」
浩二「でも、そしたらキミたちWPSはどうなるの?」
ディレイル「心配はいらねえさ」
と、ライに続いてレギュラー4人の背後からWPS中央のメンバーが次々と現れ出てきた。
ミハリア「それがWPSの役目だもの・・・」
正男「お前ら、まさか・・・!」
レニウス「ここで俺たちが頑張らないと、今までの積み重ねが無駄になるし!」
ハル「だからおぬしたちはここで逃げろ!」
クリス「みんな・・・」
ヨシキ「そういうことだ・・・俺がバックアップに入ればきっと・・・上手くいく!だから心配するな」
正男「よし・・・早く出よう」
浩二「でも、確実じゃないんでしょ?本当にいいの?」
正男「他に方法がないんだろ。だったらそうするしかないじゃないか」
クリス「仕方ない!早く出ましょう!」
ザトシ「ああ、一か八か試してみるしかない!」
浩二「でも、やっぱりWPSの人たちを置いて逃げるなんて、僕には・・・」
ミハリア「早く逃げて!お願い!」
浩二「うっ・・・」
正男「すまん!そっちはお前たちに任せたぞ!」
そしてその場を去るレギュラー4人・・・
その場に残ったのはWPSのメンバー達とルドアのみであった・・・。
ライ「・・・では、参りましょう・・・」
そしてライを先頭にWPSメンバー達は構えた。
ルドア「クックック・・・もはや誰にも私を倒すことなど出来ん!
例え正男界中全ての戦士が束になったとしてもな!アーッハッハッハッハ!!」
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一方、ルドアとWPSたちによる激しい戦いの地から離れ、大時空軍の本拠地を出た正男たち4人。
4人は比較的大きな、そして出現時間の長い異次元ゲートを探す。
正男「おい!あったぞ!」
4人が入るには少し余裕がある大きさの異次元ゲート。
これなら十分に行ける!
ザトシ「よっし、じゃあせーので飛び込むぞ!」
しかし・・・
浩二「・・・」
クリス「浩二、どうしたの?」
浩二「やっぱり僕・・・」
トガン!ボボーン!!
世界は更に激しく揺らぎ、さらにあちこちで爆発も起こり始めた。
この瞬間、本拠地が揺れてただけでなく、世界そのものが激しく揺れているのだと改めて実感した。
ザトシ「ダメだ!もう限界だ!WPSのことなら心配するな!」
正男「ああ、まずは俺たちが自分の身を守らないと、他のサイトでの俺たちまで巻き込んでしまうことになる」
浩二「・・・うん、しょうがない。僕も行くよ!」
4人の決意が固まり、レギュラー4人は一斉に異次元ゲートに飛び込むことにした。
正男「いくぞ!せーの!」
そして4人は異次元ゲートに飛び込みネオ・セキガハラの世界を脱出した。
ライの予測通り、世界混雑に巻き込まれた正男の世界は登場人物を含め、全て元通りとなり
レギュラー4人も無事に分裂、それぞれのサイトの世界に帰ることができた。
しかし・・・
今もなおネオ・セキガハラの世界は存在しているのか
WPSやルドアはどうなったのか。それを知る者はもういない・・・
故に、世界混雑の根幹に関わっていた人物たちはどうなったのか
それを知る由はなかったのである。
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♪No Future
from Nerve(雑音空間)