中間ストーリー1
〜見知らぬ世界と次元の番人〜
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クリス「ここはいったい、何の世界なのかしら?」


正男たちが今いるのは至って普通の平地。
これといった特徴的な敵キャラも見当たらない。


ザトシ「さあな・・・、せめて何か特徴的なモノがあればいいんだが」


浩二「まあ、とりあえず進んでみれば何か見つかるよね、兄さん」


正男「・・・・・・」


浩二「兄さん・・・?」


正男「気のせいかもしれないんだが、この空間、やけに次元の歪みが強い気がする・・・」


クリス「え?それって、どういう・・・?」


すると目の前に突然水彩のような模様をした膜の壁が現れた。
それは別世界へと繋がるいわば"異次元ゲート"である。


浩二「あれは、異次元ゲート?」


クリス「私たち、まだこの世界にきたばかりなのに・・・」


正男「ちょっと待て、様子がおかしい」


その異次元ゲートは正男たちを目がけて猛スピードで近づいてきた。

何者かが意図的に正男たちを別次元に飛ばそうとしているのか
それとも激しい時空の歪みが起こっているのかは定かではないが。


ザトシ「ちょ!これ逃げきれるスピードじゃねえぞ!!」


4人は必死に反対方向へ走るがすぐに異次元ゲートが追い付いてしまい・・・



正男「浩二ー!」


浩二「兄さーん!!!」


ザトシ「やべっ!!」


クリス「ぶわぁー!!」




仲間たちとはぐれてしまった・・・。


〜〜


正男は気が付くと草原の上だった。
あたり一面に生えた草を爽やかな風が靡かせながら、青空の下の雲もゆっくりとスクロールしていた。

しかし、その光景とは裏腹に前方から何かを恐れるように次々と動物たちが逃げてくる・・・。


正男「・・・?」


その動物たちを追っていたのは何と、ペットモン軍だった。
それを率いている奴も正男にとってはとても見覚えのあるものだった。


ラギアス「さあ行け!ペットモン軍よ!」


センクウザ「世界を制するのは、我々ペットモン軍だ。」


正男「ラギアスとセンクウザか・・・ペットモンてのはどこにでも存在しているからな、面倒だが潰しておくか。」


正男がボスペットモンを2体倒すのにそう時間は掛からなかった。


『ブライトネス・ファルシオン・スラッシュ!!』


『プロミネンス・ディオン!!』


『サンダー・ボルテックス!!』


正男は様々な世界での力を応用し、あっという間にペットモンを倒した。


とりあえずあとはザコを倒すだけとなったが・・・




正男「あれは・・・何でこんなところに・・・?」



目の前に突然水彩のような模様をした膜の壁が現れた
それは別世界へと繋がるいわば"異次元ゲート"である。

可能性は低いが、まずは浩二たちと合流しなければ。


そう思った正男は異次元ゲートに飛び込んだ。


一瞬で別の次元へと辿り着き、さっきとは全く別の光景だった。
紅の空に染まり、地獄の火炎に包まれた街並み。
その原因はその街を火炎放射やバズーカなどを次々と発射する大量の機械兵だ。
それにより周りのビルは次々と破壊され、まさに地獄だった。


ふと後ろを見ると今通ってきた異次元ゲートがあった。
恐らく、もう一度この扉を潜ると今と同じような現象が起こって、さっきの空間に戻るのだろう。



機械兵「ピー ピー 生命反応 アリ タダチニハイジョスル」


周りにいた機械兵が一斉に正男の方向へと向き、正男を囲みだした。


正男「くそ!不意打ちかよ!」


正男達は自ら持つ武器で機械兵を次々と退けながら町を進んでいく。


するとまたも異次元ゲートを発見。
正男はそれに飛び込む。その瞬間…またもさっきと同じ。







──今度はどこだ?どこかの組織の本拠地の中、とか・・・?





そう察した正男は音を立てないよう、周囲を警戒しながら廊下を進んでいく。
しかし建物の構造が分からないため、なかなか思い通りにはいかなかった。



「て・敵だー!誰か来い!!」



背後から声が聞こえてきた。



──やっぱ見つかったか・・・。




正男は仕方なく後ろを向き、体勢を構えた。



やがてやってきた一人の男。合わせて正男の前には二人の幹部と思われる男が立っていた。



幹部1「ここまで我々に気付かれずに入ってこれたということは只者じゃないんだろうな・・・もしやお前もマジシャンか」


と、二人の幹部はポケットからUSBメモリのようなものを取り出した。


幹部2「ああ、だが侵入者は例え何者であっても殺す。我々以外にマジシャンは存在してはならないからな。」


幹部2が言い終えると、二人の幹部は同時にそのメモリを自分の首元に刺した。


メモリ音声1「スパーク


メモリ音声2「ウインド


すると何ということだろう、メモリが体内に入ったと同時に
二人の幹部からそれぞれ雷、風の色をしたオーラがにじみ出てきたのだ。


正男「まずい・・・こんな所で名前知らない奴らと戦っても時間の無駄だ。逃げないと!」




正男は走り出す──


















やがてまたも異次元ゲートを見つけた正男はその中へと入り、再び別空間に飲まれた。





















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───今度の空間は夜空に大きな満月が目立つ光景。
少し離れたところに大きな宮殿が見えた。



正男(ここは・・・?)


見覚えのない光景だった。
もし、1度でもここに訪れたことがあるのならこれだけ印象に残るほどに大きな宮殿のことを忘れるはずはないのだが・・・。
もしかしたら、世界混雑の鍵を握る場所なのでは・・・?


そんなことを考えていると・・・。


浩二「あれ・・・兄さん・・・?」


ザトシ「あれ、浩二に正男・・・それに、クリスも!」


クリス「よかった・・・その様子だとみんな逸れてたみたいだけど」


正男「お前ら・・・、だがこうしてきれいに4人揃うとは、まるで誘導されたかのようだな・・・。」


???「その通り。一瞬逸れてしまったようだが、何とか連れてくることに成功したな。」


レギュラー4人「ニュクス!!


ニュクス(???)「ついてこい。今、この世界に何が起こっているのか、この宮殿でマスターが説明する。」


正男「マスター?」


〜〜


ここはどこかへと通じる宮殿の中。
マスターと呼ばれる男のいる最深部に向かって
ニュクスの後ろに続き、正男たち4人は歩いていた。

全体的に白く、広々としており所々に大きな柱が目立っている。
だが正男たち以外に人はいなく、ただ5人が歩く足音だけが響いていた。


浩二(ねえザトシ、この人ってもしかして僕たちレギュラー4人を殺そうとしてた人じゃない?)


ザトシ(の、はずなんだけどな…現に一度戦ったし…ってことは
      まさか逃げ場のない所に連れてって俺たちの事殺すつもりじゃ…!!)


ニュクス「何をコソコソ話している


浩二・ザトシ「ヒ・ヒイイイイイイイイィィィィィ!!!!」


ニュクス「・・・安心しろ、私はお前たちを殺しはしない。」


クリス「どっちにしても手掛かりがありそうになかったし、今はWPSの誰かをあてにするしかないんじゃない?」


WPSとは、全世界完全保護協会"World Protect System"のことである。
各世界に別次元に関連する矛盾を残さぬために設立された大組織。
この組織は中央司令部(総本部)の他、東方司令部や北方司令部など、複数の支部も存在する。


正男「ニュクス。そろそろ聞かせてくれないか?マスターとは何者だ?」


歩きながらニュクスは説明を始める。


ニュクス「マスター・・・、彼は『次元の番人』と呼ばれている。
      いつもはその名の通り、時空に歪みが起きぬよう見守りをする役目を持つ。」


正男「ん?それってWPSの仕事なんじゃないのか?」


ニュクス「普段やっていることは確かにWPSと大して変わらないな。
      だが奴はWPSを統べるラルズ総監の更に上に位置する存在で
      簡単に言えばWPSの見守り役ってところだな」


正男「ほう・・・」


いろいろとまだ気になることはあるが、正男は後は本人に聞こうとその思いを胸にしまっておいた。


ニュクス「着いたぞ。」


大きな扉に辿り着き、ニュクスはその扉を開ける。
その中では右手に大きな杖を持ち、賢者のような姿の中年男が待ち構えていた。


ニュクス「連れてきたぞ。マスター。」


マスターと呼ばれた男「ふむ。ご苦労。」



正男たち四人はニュクスの案内によりその部屋に入り
マスターの前に立ち止まる。



正男「・・・あんたが、マスターか」


マスター「いかにも、余は次元の番人だ」


正男「あんたがWPSの連中の見守り役で、なおかつWPSと同じような役割を果たしていると聞いたが
    そのあんたがわざわざ俺たちをここに呼び出して何が目的なんだ?」


マスター「では、単刀直入に言わせて貰おう」


するとニュクスはマスターの傍らに立ち、正男たちの方に体を向けて構えた。


マスター「其方らをこのまま約束の地に行かせるわけには行かぬ・・・というわけだ


その言葉と同時にマスターも構えた。


四人「!!」


正男「チッ、結局あんたらは敵ってわけか!」





To be continued...




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