中間ストーリー3
〜覇者巡り〜
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ボスパックン「ガァァァァァ!!」


ボスパックンの鳴き声が空にまで響き渡り、正男たち3人は意外にも圧倒されていた。
それほど強い敵ではないのだが、その鳴き声はあまりに大きく、威嚇になる。


真利夫「正男!奴に知性はない!俺と浩二が囮になるからその間に奴を!」


正男「はいよ」


真利夫と浩二が二人でボスパックンに武器や飛び道具を使って攻撃。
その隙に正男は真利夫、浩二の後ろから思いきり飛び上がり、上空から・・・


正男「ファイナル正男フラッシュ!!」


巨大な炎球を出現させ、その球はボスパックンの顔面に直撃。


そして・・・


ボスパックンは苦しみだし、その場に倒れた。


真利夫「やったな!」


正男「・・・いつまで隠れている?出てこいよ」


真利夫の言葉に聞く耳持たず、後ろを振り返った正男は
一通り離れた物陰を睨んだ。

すると、その向こう側から元WPSの男、レイドの姿が。


レイド「そんなに睨まないでくれたまえ」


正男、浩二「レイド!」


真利夫「知り合いか…?」


浩二「まあ…」


レイド「僕はキミたちに危害を加える気はないよ。僕の邪魔さえしなければね。」


と、正男たちを軽くおちょくるようにニンマリするレイド。


レイド「僕はあくまでもお宝が目的さ。この間は銀河石という素晴らしいお宝を奪ってきた。」


レイドがポケットから取り出したのは褐色の水晶玉だった。
この石を持っていれば誰でも銀河魔法が使えると言われている。


正男「相も変わらず泥棒かよ…」


そのレイドの表情とは逆に正男と浩二はゲンナリ…。


レイド「この世界のお宝も僕が頂くよ、皆が噂してる『時空の覇者』とやらにも興味あるしね」


正男「お前、まさか時空の覇者の力を狙ってるのか?」


レイド「それが素晴らしいお宝なら、ぜひとも手にしてみたいね。」


正男「そんなこと言いやがって、お前が裏切ったWPSの仲間たちが泣いてるぞ」


真利夫「ちょっと待て、WPSだと?」


浩二「・・・?」


真利夫が予想外の言葉に反応したので浩二も正男も少し驚いた様子だった。


真利夫「俺は以前、そのWPSのライという男に会った。もしや、お前はその仲間か?」


レイド「仲間なんかじゃない!


正男、浩二、真利夫「!?」


突然怒り声をあげたレイドに驚きが隠せない3人。
さっきまでの嫌味ともとれるような表情は消えており、それはライに対しての怒りにも見えた。


正男「お前・・・ライと何かあったのか・・・?」


レイド「キミには関係ないことだ」


正男「何だと?」


レイド「言ったよね?僕はお宝にしか興味ないと。余計なことに首を突っ込まないでくれるかな?」


確かにそうだ。
正男を初めとするレギュラー4人は世界混雑の鍵を握る存在であることは確かであるが
WPSの内輪と直接関係あるわけではない。何しろWPSの一員ではないのだから。
強いて言うなら、WPSに雇われた身でしかない。


しかし、何かが引っ掛かるような気がする。


レイド「そんなことより、ルドアが今、正男界の戦士たちを集めて何か企んでるようだよ。
     まあ、時空の覇者絡みであるのは間違いないだろうけどね。」


話題をかえるレイド。
仕方がないので正男たちも一旦それに乗っかることにした。


浩二「もしかしてそれが、大時空軍っていう奴・・・?」


レイドは軽くうなずく。


レイド「中でも厄介なのは、その大時空軍の大幹部アダン」


正男「お前、あのアダンとかいう奴のこと知ってんのか?」


レイド「まあ、キミが知らないのも無理はないね。」


正男「?」


レイド「彼は『正男のおもちゃ箱』の世界出身で、ある昆虫戦士を主人公とした作品の黒幕的存在だった。」


正男「まさか、今回俺たちが回らなかった世界まで巻き込まれているのか?」


レイド「経緯は不明だが、どういうわけか彼はルドア達と手を組み
     周囲にいる兵士を全員洗脳するという恐るべき力が大きく評価され、今や大時空軍の大幹部となっている。
     兵士を操れるのは勢力拡大には画期的だからね。」


正男「どうやら、これまた面白くない話になりそうだな。」


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その頃…


ルドア「戻ったか、アダンよ・・・レギュラーはどうした?」


アダン「ボスパックンを置いてきた。多少の足止めにはなるだろう。」


玉座に座っている世界混雑を起こした張本人、ルドア。
その席に繋がっている階段を上った先に彼の座る玉座があった。

その傍らに立っているエリス。
彼女は背中から手足のように自由に動かせる触手を出現させ、その触手で生命力を奪うという恐ろしい女である。

そしてルドアに対面し、5段程度の階段の手前にはルドアと話していたアダンとミウセカンド、そしてウイルスコア・・・。





ミウセカンド

アダン

ウイルスコア




その周りには多くの人間やモンスター、機械兵など、正男と戦ってきた敵たちが集っていた。

薄暗いその部屋の天井が高く、いかにも秘密結社の重要会議の雰囲気を感じさせる。



ルドア「時は来た・・・私はこれまでWPSの機能を利用して世界混雑を発生させ
     更にはレギュラーを利用して多くの世界を自由に行き来できるようにしてきたが・・・
     ここからが本番だ!時期に我々、大時空軍は全ての世界を征服する!


ルドアはこの団体を仕切るように堂々と声をあげた。


ミウセカンド「そのために我々は"時空の覇者"という全てを超越した力を手にしなければならない。」


それに続いてルドアの補佐をするように右手を振り切り、現場を仕切るミウセカンド。
その正男の宿敵たちに威厳を見せた。


エリス「時空の覇者の力を得るためには正男界で最後の一人になるまで戦い続けなければならない。
     その手始めとして、時空の覇者誕生反対派を徹底的に潰すために私たち組織同士手を組むってわけ。どうかしら?」



二人の意見を聞く会議参加者たち・・・
その参加者たちとは・・・



ダリウス(正男の集い場)「我々Immortal God Empire・・・通称、帝国軍は、貴様らの意見に賛成だ。
                  何しろ、元々虫けらどもを奴隷にするのが目的だからな。」


ノーム(光る球)「New Power Dictatorship軍も、賛成しよう・・・。」


どこかの組織の幹部「待った。最後の一人になるまで戦い続けなければならないということは
              この計画、最後には俺たちも仲間同士で潰しあうということか?」


アローン(正男コントロールセンター)「ハハハハハハwいいじゃないか・・・憎しみ合い、殺し合い・・・
                       私はむしろそちらのほうが楽しみなんだがな・・・w」


アダン「仲間同士で潰しあうわけではない。
     生き残ったのが『最後の一人』ではなくとも、我々全員が同じ意思を持てば時空の覇者の力を得ることは可能なはずだ。」


デストロイ・シヴァ(悪魔の修羅場)「ほう・・・アダンの言うとおりだとすれば、我々に逆らう奴さえ居なくなれば
                      大時空軍はその力を得られるということになるな。」



各組織の首相が集い、そのメンバー達のほとんどがこの作戦に賛成していた。
だが、反対する者たちも居た・・・






ダークィッド(正男送電線)「俺たちは反対だ。我々はあくまで我々が作り上げたシャドーオーブで世界を支配することが目的だ。
                 時空の覇者などというふざけたものを貴様らと共有するつもりなどない。」


アローン「私も反対だな。殺し合いを楽しむためにわざわざ無限大属性を持つ操り人形だって用意したというのに・・・。」


デストロイ・シヴァ「ならば我々大時空軍が勝利してから後はお前らだけで好きにすればよい。
            今、この世界にはお前らの計画の邪魔をする存在が数多くいるんだろう?」


ダークィッド「そんなのは腐るほどいる。大時空軍にもな。貴様は我々以外に特級に目障りな連中がいるとでも?」


ウイルスコア「人間らしい人格を持つ人間・・・、即ち、お前たちが偽善者呼ばわりしてる連中だ。
         そいつらを手っ取り早く殲滅すれば、お前たちににとってもメリットだろう。
         時空の覇者の力さえ手に入れば闇の力だって拡大させられるだろうからな。」


ダリウス「それに、この作戦に賛成すれば、虐殺に快楽を求めてるお前(アローン)も
      先にこの戦いでそいつらを殲滅させれる。まさに一石二鳥じゃないか。」


ダークィッド「ふん、まあ、その偽善者が一番に目障りというわけではないが、確かに手っ取り早い方法ではあるな。
        そういうことなら、俺たち闇の世界の住人、New darkness forceも賛成だ。」


アローン「私も、それなら賛成だな・・・」



ルドア「全員賛成のようだな。では、偽善者共の殲滅に取り掛かるぞ!!





だがそんな中、ルドアのその発言を異変を感じた者が一人・・・。





エリス(ルドア・・・、以前は正男界の戦士たちを
     技を覚えるための人柱といって殺しは避けてたのに、時空の覇者の話を聞いた瞬間考えが変わったわね。
     確かにその力を得ればどんな技でも出せるのだろうけど、彼がその力に溺れて自ら破滅しないか、心配だわ・・・。)



微かではあるが、エリスはルドアがこの戦いで時空の覇者に踊らされるのではないか、心配だったのだ。



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