中間ストーリー5
〜長の資格〜
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牙鬼大将「強いな、いいだろう、俺たちはお前たちと一緒に戦うよ。」


牙鬼大将を先頭に牙鬼たちとレニウスによる戦いが行われていた。


レニウス「ありがとう。お前たちもなかなかだぞ。
       念じて出現させた光の剣を使いこなす使い手はそうそういないしな。」


先程は遊びと言っていたが、なかなか侮れない強さだった。
重力の力をそれなりに活用しながら戦っても意外に隙が少なく、猿人にしては剣の使い方も上手い。
彼が大将として彼らを率いてるのにも納得ができた。


牙鬼大将「こないだまでは飾りでしかなかったがな。武器としてこいつをモノにしたのはつい最近のことだ。」


浩二「あー、やっと追いついた。」


ここに来る途中に現れたもう一人の刺客と戦っていた浩二が遅れてこの地に走ってきた。
その浩二の顔を見て牙鬼大将とその他の牙鬼数匹が見覚えのあるかのような顔つきを見せた。


牙鬼大将「あれ、あんた…確か浩二さんじゃないか?」


レニウス「浩二!敵は退けたのか?」


浩二「まあ、そんなに大した使い手じゃなかったよ。」


浩二が近況報告を終えると牙鬼大将が改まった態度で自己紹介をする。


牙鬼大将「浩二さん、改めて自己紹介しよう。俺は二代目牙鬼大将。
       殺された先代に代わって大将をしている。」


浩二「そうなんだ、まだ活気があるみたいでちょっと安心したよ。」


レニウス「ところで牙鬼大将、1つ聞きたいことがあるんだ。」


牙鬼大将「何だ?」


レニウス「先代の牙鬼大将は、ある闇の軍隊の奴らに殺されたと聞いたがそれって…」

















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???「牙鬼・・・レギュラー・・・発見・・・」



突如、背後からまるで意志のないような声がした。


浩二「お前は・・・!!」









 
オーディーン
正男送電線



その声に浩二とレニウス、そして牙鬼たちははっと振り向き…


浩二「こいつ、先代の牙鬼大将たちを殺したNew darkness forceの幹部だよ!どうしてこんなところに?」


レニウス「なるほど、どうやら奴らも大時空軍と手を組んでたみたいだな」


浩二「先代を殺したのはアイツではない…けど、あいつもその組織の一員だよ!今は機械みたいに自我を持たなくなっちゃってるけど…」


現れたオーディーンが先代を殺した奴の仲間であることを知った牙鬼大将から殺気が溢れ出てきた。


牙鬼大将「奴らが…先代を…!!」


その表情には怒りも現れていた。


レニウス「お・落ち着け!冷静になれ!感情に身を任せたら…」


レニウスのその言葉で殺気は変わらないものの、表情はやや和らいだ。
その矛盾したような状態は殺気をコントロールできている証拠とも言える。本当に猿人にしては大した逸材だ。



牙鬼大将「大丈夫だ。俺は感情に流されない。それを先代の仇を取ることと同時に決意したからな。
       あんたたちは先に行くんだ。やることがあるんだろ?」


浩二「でも…、あいつらはNDFの幹部。そう簡単に退けられる相手じゃないよ!」




牙鬼大将「先代が殺されたあの日から俺たちはずっと修行をしてきた。
       少し前までは闘気を飾りにしか出来なかったが、ようやく武器として実現させることができたんだ。」



レニウス「それが、さっき使ってた光の剣ってわけか・・・」


牙鬼大将「今の俺たちなら・・・十分奴らとも戦える!
       だから頼む。ここは俺たちに任せてくれ。」




大将の覚悟。それには仇を取る覚悟も含まれているがそれだけではない。
仲間の牙鬼を育てていき、いかに勢力として強くしていくか。そして己自身も先代を超えなければならない。
二度と同じ悲劇を起こさないために。

誰も頼らないわけではないが、まず目の前の敵は自分たちで退けなければ始まらない。



そんな強い信念こそが、長の資格と言えるのだろう。



レニウス「…浩二、行こう。」


浩二「え?でも…」


レニウス「俺が牙鬼大将と戦ってみてよく分かった。今のあいつなら…
      二代目大将率いる牙鬼軍団ならきっと乗り越えられる!・・・だから託そう、あいつらを信じて。」


浩二「・・・わかった。」


牙鬼大将「その通りだ。この先は俺たちだけでやりくりしなきゃいけないことも多いだろう。
       ここであんたたちに頼るわけにはいかないんだ。」



レニウス「お前、強かったよ。きっと今の牙鬼大将なら仲間を守りきれる。」




浩二「こっちでも仲間を集めておくよ。何かあったら、その人たちを頼って!とりあえずここは、任せるから!」




その言葉を最後に浩二とレニウスは牙鬼大将の背後にある異次元ゲートに向かって走り出した。




残された牙鬼大将は右手に親指を立てて『任せとけ』と合図を送った。




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そして牙鬼軍とオーディーンの戦いは始まった。
しかし、その場に既に浩二たちはいないのでその戦いの行方は分からないが、浩二は牙鬼たちの成長を信じていた。

一方、浩二たち以外にも生き残った正男界の戦士を集める捜索に立ち向かっていた・・・。
正男、ザトシ、クリスはどの世界のどの戦士との和睦に向かったのだろうか。

それを知るのは和睦に向かった本人たちと、WPS本部からバックアップするヨシキのみ。



♪Once More
from DarkFeather-BlueMoon


♪Severe Battle
from DarkFeather-BlueMoon

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