中間ストーリー6
〜プラネットクインテット〜 (1/2)
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それぞれ複製兵と戦う正男たちとダガー5兄弟。
それなりの戦闘技術が組み込まれているので多少苦戦はしたものの所詮は唯のプログラム。
それほどダメージを受けることなく奴らを倒すことができた。
各複製兵はノイズを走らせ、やがて消滅した。
ハル「まあ、意思を持たずに動く兵士の実力は所詮こんなものか…」
サタンの複製兵と戦っていたハルは大した敵じゃなかったとでも言わんばかりに刀を鞘にしまう。
ウラノス「間一髪、だっだな」
ネプチューン「それよりウラノス、お前大丈夫なのか?」
正男(そういえばヨシキの話によれば…)
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ヨシキ「ダガー5兄弟はその名の通り5人兄弟だ。
奴隷にすることを目論むIGE帝国軍の戦士としてかつては動いていたが、皇帝の命令により行われた理不尽な死刑囚狩りという任務の最中
ターゲットたちによる返り討ちに遇い、四男のマーキュリーが死亡。
それをある男から聞かされた次男のウラノスが戦意喪失状態となってしまったのだ。」
正男「それって思いっきり悪人側じゃないか…そんな奴を味方に付ける必要があるのか?」
ヨシキ「だが、ある男がそこで、皇帝を狂信していたウラノスを説得したんだ。『何も考えずに皇帝を狂信するのは危険だ』とな。
その後ウラノスの行方が分かっていなかったが、まだ皇帝を信じてしまっている可能性もある。」
正男「なるほど、それで説得して仲間にしろと」
ヨシキ「頼めるか?」
正男「分かった。引き受けよう。」
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正男(ウラノスは戦意を失ったとのことだったな…)
ウラノス「未だにダリウス皇帝を狂信してるんじゃないかって?
何もねぇよ、正直、何度も疑心暗鬼にはなったが、一緒に居たヴィーナスに何度も怒られてな…」
ヴィーナス「お兄ちゃん、あれだけ皇帝に忠実だったからね、私が改めて説得するの、大変だったんだから」
ネプチューン「それを聞いて安心した。」
ウイルスコア「おのれ貴様ら…自らのコピーをこうも安安と…!」
機械で構成されているであろうその巨体から怒りが伝わってくる。
ウイルスコアはまあいいとでも言わんばかりに後方へ向く。
ウイルスコア「まだ終わりではない。この基地にはまだ複製兵が幾つか保存されている!」
と、ウイルスコアは空間内にあるカプセルを指さした…つもりだったのだろう。
しかし…
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???「もしかして、これのことですかね?」
ユピテル 光る球 |
現れた第三者…
果たして、この男は敵か?味方か…?
…いや、第三者とは言い切れない。
むしろ、この場面で現れるには彼が相応しいと言っても良いのかも知れない…。
正男「ユピテル…なぜここに…?」
ユピテルと呼ばれた男の側には破られたカプセルが多数。
複製兵が居ない状況から考えると既に始末したのだろう。
ネプチューン「何だ、知り合いか?」
正男「New Power Dictatorship、通称"NPD"と呼ばれる国軍の幹部だ。前にあいつとは戦ったことがある。
見た目は幼く見えるが、メンバーの中でトップを争う強者で技にはまるで欠点がないバランス型といったところか。
とにかく相当強い。多分、ネプチューンが戦っても一筋縄では行かないだろうな。」
ユピテル「ここに我がNPDにとって大きな危害になると聞いて来たのですが…
随分と面白そうなことしてますね。僕はお呼びではなかったかも知れませんが。」
ウイルスコア「いいや…、待っていたぞユピテル…今まさにお前の力が欲しいと思っていたところだ!」
残った複製兵を破壊されたことを怒っていると思いきや、むしろ歓迎している様子だった。
その理由はただ一つ…
ウイルスコア「貴様も私のコレクションにしてやろう!」
ユピテル「…?話が全く見えないのですが…」
ウイルスコア「他の惑星は既にやられてしまったが、今まさに貴様を求めていた!木星が揃えば、全てが揃う!」
ユピテルは辺りにいるメンバーを一瞥して、何かを納得したかのように頷いた。
ユピテル「なるほど…そういうことですか…」
ユピテルはダガー5兄弟のことなど知らないのだろうが、彼らが惑星に関する名前を付けられていることを彼なりに察したのだろう。
何しろ"ユピテル"という言葉はラテン語で木星という意味合いを持つのだから。
彼が第三者と言い切れない理由はここにあった。
正男「ユピテル!お前は…いや、お前たちは…」
ユピテル「"どっち側"に付くか…ですか?」
ユピテルはこの質問されることを予め予想していたのだろう。
正男が質問している途中、ユピテルは口を開く。
ユピテル「ノーム国王から命令を受けてましてね…
大時空軍及び、大時空軍に加入している者全て抹殺して良いと…」
ウイルスコア「貴様が敵か味方かなどどうでも良い、コレクションになってくれるのならどうでも良いのだ!」
ユピテル「僕のデータをコピーするということでしょうか?」
正男「これ以上、複製兵を増やすことは俺たちが許さない!」
ウイルスコア「フン、複製兵を作るかどうかは私が決めるのだよ。貴様らの許可など…要らんのだ。」
気が付いたらそこにウイルスコアの姿はなかった…
正男「消えた!?」
その場に居た誰もが辺りを見渡し始めた。
ヴィーナス「え?どこどこ?どこに逃げたの?」
ウラノス「まさか、テレポートか?」
ユピテル「うっ!!」
マーズ「・・・?」
気が付けばウイルスコアはユピテルの懐に立ち、彼の腕を掴んでいた。
ウイルスコア「私がコンピューターウイルスだということを忘れてないか?
私はプログラム。空間内を電波のスピードで移動することなど、容易いのだよ!」
ユピテル「これは驚きました。こうも容易く僕の腕を掴むとは…
もしかして、その行動がデータコピーの条件に関係しているのでしょうか?」
ネプチューン「貴様…これ以上の複製兵作りは許さんぞ!!」
ネプチューンはウイルスコアに突っかかった。
しかし…
ネプチューン「がはっ!!」
ネプチューンがよろめいた。
彼の背後には既にウイルスコアが立っており、一発パンチを食らわせていた。
マーズ「兄さん!」
ウラノス「兄貴!」
ヴィーナス「お兄ちゃん!!」
正男「これはまずいぞ…あのスピードで動かれると、流石に俺らが束になっても対応しきれんかも知れん…」
ハル「いや…ここは侍の妾に任せろ」
正男「よせ!いくら動体視力に優れたお前でも、電波と同じ速さで移動するアイツに挑むなど…!」
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???「全くだな…
いくら異世界から優秀な戦士が集められたWPSとやらでも、あれに無計画で挑むのは至難の業というものだろう。」
正男「なっ…お前は…!!」
ブライアン 正男の集い場 |
ブライアン(???)「嬢ちゃんは下がってな。こちらであらかじめ策を練っておいた。
俺は独眼で戦ってきた身…つまり、速さが自慢の敵は俺の絶好の相手ということだww」
ハル「・・・?」
ウイルスコア「聞いて呆れる…正義の味方気取りをする人間に成り下がったのか?ブライアン」
ウイルスコアの質問に対し、眼帯をかけたその男はただ、こう答えた。
ブライアン「知らんなww」
ウイルスコア「フン…、まあいい。誰であろうと、データをコピーして複製兵を作って戦わすのみ!」
ブライアン「…やってみろよww」
ウイルスコア「ならば望みどおりに!」
と、ウイルスコアは例の瞬間移動でブライアンの後方に入り込んだ。
そして、ブライアンの腕を掴もうとしたが…
ブライアン「ゴッド・エナジー・バースト!」
ブライアンの地属性攻撃がウイルスコアに向かって真正面で放たれた。
ウイルスコア「何!!」
ウイルスコアは瞬時にテレポートを試みようとした。
だが遅かった。
すぐ目の前で技が発動されたのだ。
テレポートする間もなく攻撃は直撃し…
ブライアン「今だ!やれ、ユピテル!」
ユピテル「貴方にとっておきの新技、僕が見せてあげますよ…大粛清の浸食!!」
ユピテルが両手を広げると闇の渦が現れ、ウイルスコアを囲い込んだ。
〜〜〜〜〜
正男「そうか…!独眼で戦うブライアンは敵の気配を読む力がより強い!
ということは、眼で奴の行方を負えなくとも気配で捕えるということか…!」
ハル「そして抑えたところを強力な闇の力で電波を封じる…考えおったな…。」
〜〜〜〜〜
ユピテルによる強力な闇の渦をウイルスコアはまともに食らってしまい電波が封じられてしまった…かのように見えた?
ウイルスコア「フフフフフ…」
その笑い声はユピテルが攻撃した方向から聞こえてくるものではなかった。
一同「!!」
ウイルスコア「やれ…間一髪よ」
ブライアン「馬鹿な…!ユピテルの攻撃を受ける前にテレポートしたというのか…!」
ユピテル「いいえ」
ブライアンの問いを否定するユピテルのその一言は一同の動揺を抑えた。
ユピテル「手応えは確かに感じました。まだテレポートする力は残っているようですが
先ほどのようにスムーズに何度もテレポートは出来なくなったようですね。」
ウイルスコア「ああ、連続瞬間移動でお前たち全員を始末するつもりだったが、今ではもう出来そうにない。」
ウラノス「だが今がチャンス…!今のうちに奴を…」
ウイルスコア「おっと、ここは一旦引かせてもらう…」
正男「何だと!?」
ウイルスコアは先程のテレポートでその場から消えた…。
ブライアン「俺の心眼で気配は探れても、追うことは出来ない…。我ながら非力なものだな…。」
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