中間ストーリー2


〜WPS中央司令部 待合室〜


ディレイルがUZAのアイアンプレイリー支部でサナダタダシの情報を探っている頃…。


ハル「悪い、大分待たせたな」


ヨシキ「俺もバックアップの仕事で手が離せなかった。申し訳ない。」


正男「ああ…しかし、丁度よかった。俺らが次の世界へと行けなくて困っている時に丁度お前らに呼ばれたからな」


WPSの待合室…
そこには正男と浩二が座って待っていたのだ。


ハル「話は聞いたぞ、次の世界へ行けないんだとな」


浩二「うん、この世界でやるべきことはやったと思うんだけどなぁ…
    幸い、偶然にもキミたちに呼ばれたのは良かったよ。」


ヨシキワールドの世界でおいさとと戦い、その後はスザクと戦い…
翌日、アラマー研究所を後にし有紗達と別れた後、次の世界へ行こうと異次元ゲートへ向かったが
何故か異次元ゲートに追い返され、同じ場所へと戻ってきてしまったのだ…。


正男「それで、お前らに相談してみようと思ってここへ来たんだ。
     いろいろと考えてはみたんだが、次の世界へ行けない理由。考えられるのはただ1つ…



     この世界での本当の役目を果たしていない。俺はそう考える。」


ハル「もしそうだとすれば、お主らが次の世界に行けないことと
     私らがお主らを呼び出したことは必然だということになるな」


浩二「え?偶然じゃないの?」


正男「もしかして、お前らも何か困っていることがあるのか・・・?」


ヨシキ「実はな…」


ヨシキは話した。


謎のロボットがWPS本部へと侵入し、あらゆる世界のデータが奪われたということを…。
それも警報までもが鳴り、多くのWPSソルジャーがケガをしているという。


正男「そんなことがあったのか…。でも、どうしてそのロボットがヨシキワールドの世界に?」


ハル「それが分からんのだ…、もしかしたらおいさとの祖父である真田忠が作り上げた異次元ゲートシステムが原因かもしれんの」


浩二「あの話は本当だったんだね…。」


正男(サナダタダシか…、そういえば、あのスザクとか言う奴、あの後どうしてるんだろうか…)


正男はナイトメアシティでの戦いを思い出した。
スザクに勝利し、改心したスザクは正義の心を持って戦う。彼はそう決意したのだ・・・。
だがこの時、正男達はまだ知らなかった…

今回の事件に、そのスザクが深く関わっているということを…。



〜ヨシキワールドの世界〜


明るい日が差す森の中・・・。
美しい自然の中に、ただ水の流れる音が響いていた。川、そして滝が流れているのだ。

正男と浩二、ハルはここへと転送してきた。


ハル「もしかしたら、お主らがこの世界でやるべきことは、あの謎のロボットを倒すことなのかもしれんな」


正男「だが、まだそうと決まったわけじゃない。
    俺らは俺らでやるべきことを探してみるよ」


ハル「そうじゃな…、この世界には賑やかな仲間が揃っているそうじゃないか。
    その仲間と共に使命を探すとよかろう。」


浩二「うん、ありがとう」


ハル「ほれ来たぞ」


???「あー!正男と浩二だー!久しぶりー!!」


正男(あの声は…)


川が流れる方向とは逆の方向から藍色の長い髪をした女の子が走ってきた。


浩二「美姫!!」


正男「お前…こんな所に何しに来たんだ」


美姫(???)「へへっ、行き付けのパン屋さんの帰りに寄り道してたら偶然こんな所にたどり着いちゃった。
       …それにしても、久しぶりなのにその態度はないんじゃない?」


正男「うっせーな、俺たちは今次の世界にいけなくて困ってるんだよ!」


美姫「あきれた…、先に進めないからって八つ当たりはしないでよね…。」


美姫は両手を腰に当て、大きく息を吐きながらそう言った。


正男「すまん。一応、俺らは今旅の途中でな。こちらの女侍もどうやら事件に巻き込まれた人間の一人らしい」


ハル「お初にお目にかかる。私はハルと申す。」


美姫「あたしはみき、よろしくね。
    貴方も巻き込まれたって、一体何があったの?」


ハル「私らの所属する組織に謎のロボットが侵入しおってな、我が組織のデータを盗みおったのじゃ」


美姫「ロボット?もしかして今、砕かれたノヴァクリスタルの欠片を集めているロボットのこと?」


!!


ハルははっとした。


WPSの情報によると、他の世界でのペトモンのデータをコピーした後、
この世界では今は無きリップルガーデンの守護神の力が眠っていると言われるノヴァクリスタルが砕かれたという。
その欠片を集める任務を今レニウスが引き受けているが…、まさか奴もそれを集めているのか?

奴が何のためにクリスタルの欠片を集めているのかは一目瞭然。
無論、ノヴァという守護神の力を悪用するつもりなのだろう。

これは聞かずにはいられない…。
彼女はどうしてそこまで知っているのか、聞き出す必要がありそうだ。


ハル「会ったのか?何処で会ったんだ?奴は今何処に?


突然の重要情報だったので、ハルは思わず問い詰めるように質問をしてしまう。


美姫「お・落ち着いて!分からないけど、またノヴァクリスタルの欠片を集めに行ったみたいだよ。
     ただ手がかりになるのは、おいさとと一緒に行動してることかな」


ハル(おいさと…、真田の孫…か…。やはり奴も今回の事件に関係があるのか?)


正男「またもやおいさとが絡んでるってワケか」


ハル「そうか…わかった。童はこれからそのメカと同時においさとを追おう。
     奴が黒幕なのかどうかは分からんが、奴を止めないことには何も始まらんしな」


正男「ああ、わかった。」


ハルは正男の言葉を聞くと、その場を動いた。
まずは文字通り、おいさとからの話は必須じゃな…。
振り返ることなく彼女は正男達3人を後にした。


〜〜


ハル「まずはヨシキから場所を聞く必要があるな。」


ハルは着物からトランシーバを取り出した…。



♪Ace Attorney: Trial (XG)
Nintendo DS「Phoenix Wright: Ace Attorney」より
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