中間ストーリー32
〜サボる球〜 (1/3)
バルキス:ほう…思ったよりやるではないか。貴様、何者だ?
正男:戦う前に、相手を誰だかを聞かなかった…そもそもそれが間違っていたんだよ。
バルキス:どうやらあいつの言っていた"まさお"とは本物のようだな…面白い。
正男:お前、俺のことを知っているのか?でも、俺はお前を知らない…お前こそ何者だ?どこの軍に所属している?
バルキス:所属先を言ってなかったな…俺はZECTの人間だ。
正男:ZECTだと!?そんな馬鹿な…。
バルキス:何をそんなに驚いている?
そもそもZECTとは『IKYSTHEHOMEPAGE』の世界の組織だ。
その世界には魔力が存在しない。それなのになぜ、彼は魔力を使えるのか。
正男:…成る程、既に魔力を持っているはずのお前がどうしてベイルになる方法を探しているのか。分かったぜ!
ちなみにベイルというのはA Cloudy Dayの世界で属性攻撃を使う能力者のことを指す。
バルキスがそのベイルという言葉を口にした時点で二つの事実が明らかとなったのだ。
1つは光る球、IKYSTHEHOMEPAGE、そしてA Cloudy Dayの世界が混ざっているという事実。
そしてもう1つは…
正男:ZECTは魔力を手に入れることを目的としている。
そして今、ZECTの隊員であるお前がここにいる理由…
それは能力者のいる場所へ行って聞き込みをするためだな!?
バルキス:…面白い事を言うな、だが現に俺は魔力を持っている。
仮にそれが目的だとしたら、探す理由があるのか?
正男:簡単なことだ。ZECTという組織自体が魔力の存在しない世界に健在している。
そしてその組織の中で唯一魔力を持つお前がいるにも関わらずベイルになる方法を探している…。
それはつまり、今のZECTでは只の人間が魔力を持つ方法が分かっていないからだ。
バルキス:ほう…
正男:そして地域を捜索したところ、"ある場所に行けばベイルになれる"という事実を知り
今、魔力を持つ人間に聞き込みをしていた…だが、1つだけ検討違いだったようだな
バルキス:何?
正男:こんな所に来たって、ベイルはいない。
お前は今、破壊阻止軍の一員から聞き込みをしようとしていたらしいが、そもそもそれが間違いだ。
バルキス:どういうことだ?
正男:何も魔力を持つからといってベイルと呼ばれるわけじゃないからな。
阻止軍の人たちは皆、生まれつき魔力を持っているだけであって、ベイルとは違う。
バルキス:…
正男:つまり、こんな所に来ても何の情報獲得もない。無駄足を食ったなw
バルキス:く…どうやら貴様の言うとおりのようだな、ここは一旦引くとしよう。
正男:待ちな!ここまで来てタダで帰れると思うな!
バルキス:ジェムオウ・ディガント・ストーム!!!
正男:うおっと…(避
ておい逃げるな!!
しかし、もうそこにバルキスの姿はなかった。
正男:くそ、逃がしたか…
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♪Nintendo DS「Phoenix Wright: Ace Attorney」より
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