中間ストーリー27
〜偽りの信憑性〜
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マッドとフレイムが戦っている頃・・・


クリス「ただいま・・・」


キドル「やっと帰ってきたか
     ・・・随分と遅かったじゃないか。何をしていたんだ?」




先程の小屋へと戻ってきた。
外装とは違って内装は全面石で出来ており
鉱物でものを作る工場だったと思われるこの小屋の中。

ついさっきここにいたのはザトシとクリス、そしてヘルメス。
待機していた人も含めるとキドルとトラスと計5人。
現在トラスは2階にいるのか、待ち構えていたのはキドル一人。


ザトシ「実は敵と戦っていてな。」


キドル「・・・それは何者だ?」


ザトシ達は先程ニュクスと戦っていた。
彼女はこの世界に関わる人間ではないのでキドルにはこのことを黙っておいた方が身のためであろう。


ザトシ「ただの怪物だ」


キドル「そうか・・・」


ザトシ「それより、いい匂いがするんだが・・・これはカレーか?」


キドル「もう夕食の時間だろ。だからお前等が帰ってきたときのためにカレーを作っておいた」


ザトシ「あんた料理できたの?」


クリス「てかここって料理できる環境なんだ・・・」


キドル「ああ、それならお前等がここを出た後二階を回ってみたら調理場と食堂があったんだよ」


ザトシ「こんな小さな工場でも調理場とかはあるんだな・・・」


キドル「さあ、さっさと飯食うぞ。二階でトラスが待ってる。」


ザトシ「ああ」


クリス「うん」


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〜小屋2階〜


トラス「おかえり、ザトシ、クリス。」


クリス&ザトシ「ただいま」


ドアを開け、2階にある小さな食堂へとやってきた。
1階とは違って全体的に木で構成されており、ログな雰囲気を感じさせる。
ザトシ達から見てキッチンが左にあるが、それを覗いた食堂は8畳くらい。
その真ん中に横長方形に模られた幅のある長机に6の椅子が据えられている。
テーブルの上には真ん中に花瓶か飾られているだけだ。
トラスは一番奥の席に座っていた、


キドル「カレーがすぐそこにある。俺が注ごう。さぞ疲れたことだろう」


〜〜


ザトシは真ん中の手前側の席、クリスはそれに向かい合うように座り
キドルはザトシの隣、トラスはクリスの隣でキドルと向かい合う席についている。

4人は静かにスプーンを持ち、カレーライスを口へと運んでいたが
ザトシが一旦手を止め沈黙を破る。


ザトシ「そういえばトラス。どうしてお前はあそこにいたんだ?」


先程トラスは炎影と戦っていたが、なぜ彼はあそこにいたのだろうか。


トラス「実は、兄さん達が行方不明になったから俺がいろんなところを探してたんだけど・・・」


キドル「そこであの炎影とかいう奴と出くわしたってわけか」


トラス「そう、そこでザトシ達が助けに来てくれたんだ。」


ザトシ「だが、正男ならさっきこの近くの森林の中にいたぞ?」


トラス「何だって!?」


トラスはこの一言を聞いて両手で机を叩き、思わず立ち上がる。


クリス「ちょっと待って、てことはトラスって、正男達の弟なの・・・?」


トラス「今更何を言ってるんだ?決まってるだろ」


ザトシ「そういえば、話してなかったな。実はクリス、記憶を失っているんだ。」


トラス「それは本当なのか?
     は・・・そういえば俺を見ても久しぶりだという振る舞いはなかったよな」


クリス「ごめんなさい、貴方のこと覚えてないの。
     でも昔は知り合いだったのかと思うとどういう対応したらいいのか分からなくて・・・」


トラス「謝らないでくれ。クリスは何も悪いことしてないのに謝られたらたまったものじゃない。
     それより、正男兄さんは何でこの近くに来たの?」


ザトシ「実はな・・・」


〜〜


トラス「そう・・・そういうことだったのか・・・
     それで兄さんは何処に?」


ザトシ「正男は地球防衛軍ってとこの基地に行った。あいつはそこに所属している。浩二も同様だ。」


トラス「地球防衛軍か・・・」


キドル「ま、鉱山でとれた鉱物で武器は作れたし、これを食べ終わったら
      一旦アナザージェネストの基地に戻ろうか。兵士達が待っている。」


ザトシ「本当なら基地に戻ってから武器を作る予定だったのに随分と都合よく小さな工場があったものだなw」



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♪人と夢
from Extra Ocian

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